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中野区・源通寺 源流庭・内界〜流れの景

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池を見て歩いていくと目に入ってくるのは、流れです。
流れの景色は全体を繋ぐ役割があり、庭の中でも最も細部に渡り、多様な表現をできる場所でもあります。


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涼やかな木陰に癒されながら流れに沿って歩きます。
複雑でいて全体が馴染んでいる自然をお手本に、細かい部分にもあらゆる変化をつけています。


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水の流れと全体とのかかわりを見ながら石を配置しています。
石の景色とともに、水の流れる模様も意識して単調にならないように流れを造ります。


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歩く人が思わず座り込んで細部を窺いたくなるような景色を意識しました。


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特に自然らしさを表現するため、基本的な一石の安定感だけでなく、全体の安定感を大切にしています。


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石や苔を潤しながら流れて行く水の景色。


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石の上では、サワガニが甲羅干しをしていました。


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イラクサが、流れの中に芽吹いていました。


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護岸の石の下に、サワガニが見えています。
自然に組まれた流れの護岸の石の下は、水辺に住む生き物たちの格好の隠れ家。天端がせり出した山の石は流れに影を落し、鳥の視点からサワガニの姿を隠してくれます。

自然に逆らわず、在るがままに置かれた石、その間を流れ行く水、そして木々が葉を落し肥えてゆく土。
それらの作る自然な環境が、内界の生きものたちの命の循環を支えているのです。


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施工前の源流庭の様子(写真左)と、完成した源流庭・内界(右)。

私たち造園職人は昔から庭に土を入れ、石を置き、水を引き、木を植え、下草を育て、自然の景色を造ってきました。
そして暮らしの中でその景色が自然の姿で在ることができるように、手を入れて行くのです。